Year: 1969
Type: article
Abstract: S.faecalis10C1は脂質のみを欠く合成培地においてグルコースを他の培地成分と別個に加熱殺菌して,冷却後無菌的に加えた場合には増殖できないが,グルコースをともに加熱したときには増殖可能となることを見出した.グルコースと培地成分との反応によって生成すると思われる増殖促進因子(autoclave factorと仮称)について,その生成条件を検討したところ,グルコースと燐酸カリを中性で加熱した場合,グルコースに対する燐酸カリの濃度比に応じて活性が増加し,その比が1:2.5のとき,グルコースを培地とともに加熱したときと同様の増殖効果が認められた.その比が低い場合にも,シスチン,グリシンのようなアミノ酸を添加して加熱すると活性が高まったが,グルコースとアミノ酸だけを加熱したのでは無効であった.燐酸カリを加えなくても,グルコースをアルカリ性で加熱すると有効因子が生成した.一方,“autoclave factor”を含まない培地でリポ酸,酢酸またはオレイン酸を加えると顕著な増殖が認められた.また,これらの物質を加えなくても培地の溶存酸素を除去することによって増殖することが明らかとなり,さらにカタラーゼ,アスコルビン酸および比較的大量のFeSO4が有効であった. これらの事実は,“autoclave factor”が培地に還元的雰囲気を与えることによってピルビン酸から脂質の合成.とりわけ,その第1段階であるピルビン酸の酸化を促進する可能性を示唆している.
Source: Nippon Nōgeikagaku Kaishi
Authors: Teijiro KAMIHARA, Akio YAMAZAKI, Kunio YAMAOKA, Saburo FUKUI
Institution: Kyoto University
Language: English
Subfield: Genetics
Domain: Life Sciences
Open Access status: diamond
OpenAlex ID: W2916171109
