Year: 2025
Type: article
Abstract: 機能的単心室患者に対して最終的姑息術として実施されるFontan術は,肺駆動心室欠如を背景に高中心静脈圧と低心拍出量を特徴とするため肝循環に多大な影響をもたらす.一般に「門脈」とは毛細血管相と毛細血管相に挟まれた循環を示し,肝門脈は腸管毛細血管相と肝毛細血管相に挟まれているが,Fontan術後には肝静脈から肺動脈にかけての静脈路も肝毛細血管相と肺毛細血管相に挟まれた新たな門脈となるため,肝循環は門脈と門脈に挟まれた「超門脈」循環となる.この非生理的循環がFontan術後に生じるFontan関連肝疾患(Fontan-associated liver disease:FALD)の病態に寄与していると考えられる.FALDには大きく2つの病態が混在し,一つは高中心静脈圧による肝類洞内圧上昇が引き起こす肝線維化で,これはFontan術後累積年数と共に進行する.もう一つは肝内の結節・腫瘍性病変の発生と癌化で,これは線維化の程度や術後年数によらず,若年期に生じてくるため非常に憂慮すべき病態と認識される.この病態には門脈血流量と固有肝動脈血流量の比率が影響するのではないかと推測されている.本稿はFALDの病態を肝循環からの視点で概説する.
Source: Kanzo
DOI: 10.2957/kanzo.66.324
Author: Jun Muneuchi
Institutions: Kyushu Hospital, Japan Community Healthcare Organization
Language: English
Subfield: Epidemiology
Field: Medicine
Domain: Health Sciences
Open Access status: diamond
OpenAlex ID: W4413209765
