Year: 2024
Type: article
Abstract: 地震保険は,制度創設以来約60年弱が経過し,社会的存在としての地位を獲得している。まず,本論文は,地震等災害対応にはレジリエンス向上が重要であるとして国際機関の行ったレジリエンス概念の要素分析を行い,発災前の要素であるresist(耐震)に焦点をあて議論を行った。次に,地震保険の耐震割引適用なしの契約と日本の住宅統計の現状および耐震化ゼロという社会的達成目標との関連から2つの仮説(それぞれに帰無仮説と対立仮説)を設定し検定を行った。その結果,両仮説からの帰無仮説の棄却と対立仮説の支持が確認された。これは地震保険制度には耐震化促進への寄与を妨げる要因が存在することを示唆している。この示唆から,耐震化促進という社会課題解決への寄与のために,地震保険も社会的存在の一翼として対策をとる必要があるとの含意をくみ取ることができる。結論として,耐震割引の適用を妨げる要因を排除するため,割引適用の際に求められる確認書類提出の簡略化等を提唱する。さらに,国土交通省の2030年までに耐震化ゼロという目標に寄与するため,地震保険として地震レジリエンス・リテラシーの向上に努めること等を提唱する。
Author: Naoki Okura
Institution: Meiji University
Language: English
Subfield: Sociology and Political Science
Field: Social Sciences
Domain: Social Sciences
Open Access status: diamond
OpenAlex ID: W4415254495
