Work

嚥下のフレイルに対する耳鼻咽喉科医の役割

Year: 2025
Type: article
Abstract: 嚥下のフレイルとは, 健常な高齢者の, 摂食嚥下および咀嚼機能の生理的老化 による嚥下機能の低下を意味する. 具体的には, 全身予備能力の低下に伴い咽頭 クリアランスが低下すると, 喉頭侵入や誤嚥を起こしやすい状況が自覚なしに生 じている場合がある. この予備能力が低下している状態に加齢, 疲労や上気道炎 への罹患など, 身体的なストレスが加わると, 摂食嚥下障害に移行してしまう危 険が高まる. フレイルは, 可逆性であるため, 適切な時期に介入を行うことで, 改善させ得る点が重要である. この観点から, 早期に嚥下のフレイルを発見し, 誤嚥性肺炎を予防することが重要であり耳鼻咽喉科医の貢献が求められる. 嚥下 のフレイルは, 日々のわずかな負の変化の積み重ねにより機能低下が進行するた め, いつ ・ どこからが嚥下障害だと判断するのは困難であり定期的で簡便な評価 が重要となる. 適正に発見できれば専門的な検査を実施できる医療機関へ紹介 し, 詳細な評価により嚥下指導を実施すると同時に, 管理栄養士による摂食状況 に合わせたきめ細やかな食形態の調理指導やとろみの調整の検討が可能となりメ リットが大きい. 現在日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は, 咽頭期嚥下機能低下に 対する疾患概念を明確にすることを目的に, 歯科がすでに啓発している 「オーラ ルフレイル」 とのシームレスな医科歯科連携を基盤とした「のどフレイル ( 仮 称 ) 」 という疾患概念の立ち上げに注力している.
Institution: Nagasaki University
Language: English
Open Access status: bronze
OpenAlex ID: W4415752954
FWCI:
Cites: 6
Cited by:
Related to: