Current status and future developments of vaccines for older people in Japan
Year: 2025
Type: article
Abstract: 高齢者を対象に,新規のワクチンが次々と登場している.各ワクチンの特徴を知ることが高齢者診療に必須の事項になっている.帯状疱疹には,生ワクチンと組換えワクチンがあるが,前者は副反応が軽く安価である一方,後者では非常に高い有効性と10年を超える効果の持続が確認されている.肺炎球菌についても,幅広い血清型をカバーする結合型ワクチンが登場し,有効性も比較的長期に持続すると推定される.新型コロナウイルスワクチンの追加接種の効果についてはいまだ未解明な部分も多いが,最終のワクチン接種から年数が経過し,その間に実際にCOVID-19に罹患していない場合には,重症化リスクが高まることも危惧される.また,新型コロナウイルスワクチン追加接種に,mRNAワクチンだけでなく組換え蛋白ワクチンが使用されるようになった.各新型コロナウイルスワクチン間の比較データは少ないが,組換え蛋白ワクチンでは副反応が少なく,追加接種後の高い抗体価の持続を示す研究データがある.成人のRSウイルス感染症は,今まで注目されることが少なかったが,心疾患,呼吸器疾患,糖尿病などの重症化リスクを有する患者では,RSウイルスワクチンの接種を提案すべきである.インフルエンザについても,近い将来,より高用量のインフルエンザワクチンを高齢者に接種できるようになると予想される.高齢者では,さまざまな感染症を契機にQOLが低下し,感染症が治癒しても十分に回復しないことが多い.また,近年では,ワクチン接種が認知症の発症の低減に関連する可能性が指摘されたりもしている.医療者や国民のなかでワクチンについての理解がすすみ,より広く高齢者のワクチン接種が進むとともに,ワクチン接種が高齢者の健康寿命にどのように影響するか,さらなる知見の集積も期待される.
Author: 泰弘 山口
Institution: Jichi Medical University Saitama Medical Center
Language: English
Subfield: Infectious Diseases
Field: Medicine
Domain: Health Sciences
Open Access status: diamond
OpenAlex ID: W7118357664
