DataVerse Japan:多施設・網羅的臨床情報を用いた研究基盤の構築と活用(DataVerse Japan: A multi–institutional research platform utilizing comprehensive clinical information)
Year: 2026
Type: article
Abstract: 要旨 近年,医療分野におけるデジタルトランスフォーメーション(医療DX)の推進により,臨床情報のデジタル化が進展している。一方で,電子カルテシステムの違いや臨床医の時間的制約を背景に,臨床医による臨床情報の研究活用には多くの課題がある。そこで我々は,各医療施設から出力可能なあらゆる臨床情報のうち,共通のデータ構造に整形可能なものを保存する研究基盤「DataVerse Japan」を構築した。特定項目のみを集積するデータベースと異なり,網羅的に収集することで研究課題に応じて柔軟にデータシートを作成できる。この作成は臨床医である著者らが担い,「研究者による,研究者のための,研究に適応したデータ」の提供が可能となった。2025年7月31日現在,3施設から29,118例が集積され,医学生・専攻医・看護師を含む19名,26件の研究に活用されている。これまでに11件の学会・論文発表が行われ,研究実施者8名へのアンケート調査では11件中7件が「本研究基盤がなければ研究を行わなかった」と回答した。研究時間短縮,研究意欲に関する5段階評価平均はそれぞれ4.5,4.9であった。DataVerse Japanは,臨床医が日常診療の中で容易に臨床情報を扱うことを可能にし,臨床研究を含め医療情報活用を促進し新たな価値を生み出すことが期待される。
DOI: 10.1002/jja2.13096
Language: English
Subfield: Health Information Management
Field: Health Professions
Domain: Health Sciences
Open Access status: bronze
OpenAlex ID: W7127102012
