軽質流動パラフィン含有動物用ワクチンの針刺し事故後に高度の腫脹を生じた1例(Severe swelling caused by an accidental needlestick injury with light liquid paraffin–adjuvanted veterinary vaccine: Report of a case)
Year: 2026
Type: article
Study design: Case Report
Abstract: 要旨 【背景】 動物用ワクチンをヒトに針刺しすることは畜産業従事者では必ずしも稀ではないが,医療機関受診に至る患者は少ない。その添付文書には,ヒトへの誤接種事故時は速やかに医療機関受診をするように記載されているが,多くの医療機関では救急外来での対応に苦慮することが想定される。 【症例】 30歳台の女性。養豚場での仕事中にブタ用ワクチンの左手背へ針刺し事故を起こしたため,受傷から5時間後に救急外来を受診した。来院時には軽度の腫脹を認めるのみであり,コンパートメント症候群を示唆する所見は認めなかったことから外来経過観察の方針とした。翌日(受傷27時間後)の再診時には,前日と比較して著明な腫脹を認めた。ワクチンに含有される軽質流動パラフィンの影響が考えられたが,コンパートメント症候群を示唆する所見はなかったことから厳重に経過観察を行ったところ,受傷3日後に腫脹の改善傾向を認めたため,終診とした。 【結語】 軽質流動パラフィンは現在ヒト用のワクチンに用いられてはいないが,動物用ワクチンには用いられており,ヒトへの誤接種や針刺し事故により高度の腫脹を生じる可能性がある。救急医が初療を担当する場合が多いと想定されるので,その特性を理解し,症例により,減張切開やデブリードマンなどの治療を適切な時期に行う必要がある。
DOI: 10.1002/jja2.13171
Language: English
Subfield: Emergency Medicine
Field: Medicine
Domain: Health Sciences
Open Access status: bronze
OpenAlex ID: W7204922187
